症状は下記のようなものが挙げられます。
- にきび/特におとなのにきびといわれる顎などを中心にしたタイプ
- 慢性蕁麻疹/1ヶ月以上続く蕁麻疹
- アトピー性皮膚炎・慢性湿疹
- ポルフィリンという物質が産生され、白血球がアクネ菌を攻撃する
- 円形脱毛症/特に単発型(重症例では自己免疫説)
- 皮膚掻痒症
- 多汗症
- しみ・しわ・くすみ等エイジング症状
これらの原因を全て、ストレスだけで片付けられるというわけではありませんが、一般的な治療に抵抗性の場合は、その一つの要素として考えに入れるべきだと考えます。上記のように、にきびはストレスと関連しているといわれる疾患の一つと言えます。
身体にストレスがかかると、まず体を守ろうとするホルモンを出す指令が脳下垂体から出ます。交感神経の中にあるカテコールアミンという物質が血管に作用し血管を収縮させます。その結果、貯えられている中性脂肪が血管にどんどん放出され、毛孔からでる脂の分泌量は増加します。また、カテコールアミンは血液をドロドロにし、血液の流れを悪くするため、毛孔から出る脂の質も悪くなります。また、血液の流れの悪さに伴って、皮膚の代謝に関連するビタミンやミネラルなどの栄養素が皮膚に運ばれにくくなり、皮膚の新陳代謝が著しく低下することで、表皮角質層のターンオーバー(新陳代謝)に乱れが生じます。その結果、表皮角質層の本来の働きは低下し、より皮脂は詰まりやすくなるわけです。 |
ストレスは、“活性酸素”という肌にダメージを与える物質を大量に産生してしまいます。この活性酸素の発生が様々な症状を引き起こす主な原因とされています。
この「活性酸素」は簡単に言えば、体内のさびを作るような物質です。てんぷら油を空気にさらして、放っておいたりすると濁って汚くなりますね。この現象が体内(皮膚)でおこると考えてみてください。いわゆる体内に「さび」が生じた状態とでも例えると分かりやすいでしょう。
これらの現象によって、正常状態が保てなくなりバランスを失った肌は、温度変化にも敏感になって赤みや炎症を起こしたり、不快感や突っ張り感等の違和感を生じるようになります。水分保持力にも影響が出て、肌の水分量も低下して、ひいては老化を引き起こしてしまいます。心身の健康はやはり健康な皮膚の源というわけです。
ストレスによるにきびの悪化が、疑われる場合はその改善を図ることも大切ですね。
皮膚科的には、漢方療法での対処策をとることが多いと思われますが、ストレスの影響が深刻な場合は、専門家の意見を聞くべきでしょう。
活性酸素から身を守るには次のような食物や成分があります。積極的に利用してみては如何でしょうか?
【ビタミン類】
ビタミンA | ビタミンB2 | ビタミンC | ビタミンE |
のり類 わかめ パセリ にんじん かぼちゃ |
うなぎ レバー カシューナッツ たらこ 納豆 |
枝豆 トマト ピーマン 青菜類 柑橘類 |
小麦麦芽 植物油 種実類 |
【その他の成分】
赤ワイン・ココア/赤ワインポリフェノール/緑茶/緑茶ポリフェノール/ローズマリー/ハーブに含まれる代表的なポリフェノールごま・ごま油
・セサミノールやセサミンなどの成分が、悪玉コレステロールの酸化を防ぐ。
・コエンザイムQ10(CoQ10) ビタミンEの数倍の抗酸化作用があるとされている。